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ホールドとは?

ホールドとは?

 

ホールドの必要性と歴史

ホールド(hold)はクライミングをおこなう時の手がかり足がかりとなるものの総称です。

現在の人工壁=クライミングウォールでは、何もないウォール面に様々な合成樹脂製のホールドを取付けてクライマーが登れるようにしています。

ボルトで取付けるものを“ボルトオンホールド”、木ねじで取付けるものを“スクリューオンホールド”と言います。

現在の人工壁のホールド

現在の人工壁のホールド

初期の人工壁のホールド

初期の人工壁のホールド

初期の人工壁は、コンクリートで作られていました。
ホールドは施工時に壁面そのものにセメントや煉瓦などで凹凸を作ったものでした。左の写真の人工壁では三角形の凹凸などがホールドになっています。
このような幾何学的な凹凸のほか、モルタルで自然の岩を模して造作したものもありました。

しかしこうした作り付けのホールドでは、ホールドを追加するにも取り除くにもそれなりの工事が必要になり、簡単に変更はできません。

それが1980年代に、合成樹脂をベースに作られたホールドをボルトなどで固定し、位置や方向を自由に変更できるボルトオンタイプのホールドが考案され、人工壁の世界は一変します。

ボルトオンホールド

ボルトオンホールド

ボルトオンホールドはクライミングウォールに小さな穴をあけ、ホールドを取付けるための雌ネジ(爪付ナットなどなど)を設置しておき、ボルトでその穴にホールドを取付けるものです。

必要に応じたデザインやサイズのホールドをその都度選んで取付けることで、ルートの難易度もタイプも自由に変更が可能になるのです。ボルトオンホールドの登場は人工壁の可能性を大きく広げ、同時にその爆発的な普及をもたらしました。

スクリューオンホールド

スクリューオンホールド

その後、さらに自由度の高いスクリューオンホールドが考案されます。
木ねじで取付けますので、取付けるウォールは木製のものに限られますが、取付け位置はほぼ完全に自由にです。

さらにボルトオンホールドでは強度的、また原理的に無理な極小あるいは極薄のホールドも可能になりました。
このようなホールドの発達によって、人工壁は単なる自然の岩壁の代用品から、自然の岩壁とは異なった独自の価値のあるクライミングの対象となりつつあります。